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 管弦楽はもう平気っぽいです。
 弦アンサンブル系も大丈夫みたいです。
 ビックバンドジャズはもともとそんなに好きじゃなかったので分かりませんが、まあなんとか聴くことは出来るみたいです。
 サキソフォンのソロ楽曲はかなり辛いです。ギリギリアウト、という感じ。
 同アンサンブルは意外にも平気です。ちゃんと音楽を聞いて感動できるくらいに。しかしフラッシュバックにはまだ襲われます。
 吹奏楽曲は完全にダメです。テレビでかすかに流れても反応してしまいます。今までの、自分の領分のものに対するような反応ではなく、違和感というか、言いたくはありませんが微かな嫌悪感のようなものが、まだ確実に残っています。

 間違いの種を植えたのは僕であり、それらに対してまっとうな対処を怠ってきたのも僕自身。僕は僕に対して罪を犯し、そのために僕は僕に償わねばならないのです。
 僕は過ち、僕を不幸にした。だから僕は努め、僕を幸福にしなくてはならないのです。

 これは自省ではありません。
 これは逃亡ではありません。
 これは後悔ではありません。
 これは謝罪ではありません。
 これは請罪ではありません。
 これは償いではありません。
 これは諦めではありません。
 これは希望です。
 これは決意です。
 
 僕が僕の中に見つけたものは、
  後悔と、
   絶望と、
    諦めと、
     使命と、
      目標と、
       目的でした。

 あとは、勇気と、努力だけです。
 とてもとても、簡単なことです。