文字を書けば書くほどに、空白は埋まっていってしまう。どうやってなにもないこの場所を書き記せば良いのか、僕にはわからないのです。
 無いものを際立たせようと、周りを有るもので囲おうとも、無いことそれ自体を書こうとも、どんどん口うるさくなってしまう。
 完全に知っているものしか書けないということはない。そもそも完全に知っているものなどはない。けれど、僕は空白についてあまりにも知らない。空白と空白でないものの際について、あまりにも知らない。
 みんなが知っているものにこそ、多くの言葉は要らない。自分だけが知っているものは、自分だけの中にこっそりと仕舞いこんでおきたい。想像はつくがまったく知りえないもの、それこそが怖ろしい。怖ろしいものから逃れるように、僕は